赤ちゃんの成長をサポートする粉ミルクですが、こんなお悩みをお持ちではないですか?
ここでは、粉ミルクの基本的な作り方や授乳の仕方、粉ミルクを使用するうえでの注意点などをまとめています。
目次
粉ミルクの作り方
紹介するミルクの作り方はあくまで一般的なものなので、実際には使用するミルクメーカーの説明書に従ってください。
器具をそろえる
哺乳瓶
乳首(ニップル)
粉ミルク
哺乳瓶、乳首の洗浄グッズ
哺乳瓶、乳首の消毒グッズ
ガーゼハンカチ
保管ケース
などの器具をそろえます。
なお、器具は清潔さを保つため、赤ちゃんのミルク作り専用のものとして決めておくと良いでしょう。
器具の消毒
消毒の方法は大きく分けて以下の3つです。
※ミルクを作る人の手洗いと消毒も忘れないように
煮沸消毒
大きな鍋に器具が隠れるくらいの水を入れて煮沸させます。
煮沸後は3分程度を目安に沸騰を行いましょう。
レンジ消毒
専用の消毒機器を使えば、家庭にある市販の電子レンジでも消毒が行えます。
手洗いした器具と少量の水を入れてレンジにかけると、その蒸気が容器全体に回って高温消毒をしてくれるという仕組みです。
薬液消毒
哺乳瓶が完全に浸る容器に専用の薬液を入れて消毒します。
指定された時間通りに消毒溶液につけ、取りだした後乾燥させたら完了です。
お湯を沸かす
一般的には水道水でお湯を沸かします。
※粉ミルクに水道水を使っても大丈夫なの?をご覧ください。
ミルクを計る
消毒した哺乳瓶に、粉ミルクの容器に書いてある説明書を読んで専用スプーンで正確に計りミルクを入れましょう。
ミルクを溶かす
煮沸させて一度冷ましたお湯(70度~80度)をできあがり量の約3分の2入れます。
※お湯は70度以上に保ち、沸かしてから30分以上放置しないこと。
乳首とフードを取り付けたら軽く振ってミルクを溶かしてください。
この時、哺乳瓶はかなり熱くなっているので清潔なタオルを巻くなどして火傷に注意しましょう。
できあがり量までお湯を加えて冷ます
ミルクが溶けたらできあがり量までお湯を加え、水を張ったボウルにつけるか流水を当てて適温に冷まします。
適温…約40度(腕の内側にミルクを落としてやや熱く感じる程度が目安)
哺乳瓶をふき取って完成
清潔なタオルで哺乳瓶の外側に付着した水をふき取って完成です。
さらに詳しく哺乳瓶の消毒はなぜ必要︖いつまで︖消毒⽅法や⾷中毒予防で紹介してますので気になる方は合わせてご覧ください。
ミルクの飲ませ方
ミルクの準備が整ったらいよいよ授乳です。
授乳は赤ちゃんとの大事なコミュニケーションの時間なので、様子を伺いながらゆったりとした気分で行いましょう。
ミルクの飲ませ方についても簡単にご紹介しておきます。
保護者も赤ちゃんも授乳しやすい姿勢を保つ
授乳時は横向きで抱っこするのが基本。
腕で首を支えるようにして、保護者自身が上体を少し起こすように抱っこすると良いでしょう。
ポイント
保護者が飲ませやすく、赤ちゃんにとっても飲みやすい姿勢を保つ
授乳クッションなどを使うと保護者の負担を軽減しながら赤ちゃんが飲みやすい姿勢をキープできます
乳首をしっかりくわえさせて哺乳瓶は立てる
抱っこができたら赤ちゃんに乳首をくわえさせます。
赤ちゃんの口を大きく開いて、唇が乳首を覆うようにしっかりと吸わせましょう。
また、哺乳瓶は立てて授乳を行います。
哺乳瓶を寝かせていると乳首から空気が入ってしまい、後でミルクの吐き戻しにつながってしまうので注意してください。
「美味しいね!」「上手に飲めてるね~」など声をかけながら授乳を行うと赤ちゃんとの距離が縮まりますよ。
飲み終わったらげっぷさせる
赤ちゃんはミルクと一緒に空気も吸い込んでいるため、授乳後はその空気を出すためにげっぷさせます。そのままにしておくと寝返りなどで体を動かしたときに吐き戻してしまうことがあります。
ミルクを飲み終わったらあごが肩に出る位置で縦抱きにし、軽くトントンと背中を叩くか軽くさすってあげます。必ずげっぷが出るわけではないので、なかなか出ないときは無理して出さなくても大丈夫です。
粉ミルクは熱湯で作らないといけないの︖
ミルクの作り方でもご紹介しましたが、粉ミルクを作る時には熱湯(70度以上)を使用する必要があります。
この熱湯の温度については、2007年に、世界保健機構(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)による乳児用調整粉乳の安全な調乳、保存および取扱いに関するガイドラインが公表され、厚生労働省の指導のもと、調乳に関して従来の40~50度から70度以上に改訂されました。
ガイドラインにおける調乳のポイント
乳児用調製粉乳の調乳に当たっては、使用する湯は70℃以上を保つ
※高温の湯を取り扱うのでやけどに注意
調乳後2時間以内に使用しなかったミルクは廃棄する
参照:厚生労働省のホームページ
粉ミルクに水道水を使っても大丈夫なの?
粉ミルクを調乳する際の飲料水には水道水を使うのが一般的です。
水道水は体に悪いのではないかと思われるかもしれませんが、国内のミルクメーカーの場合は国内の水道水で溶いた時に母乳にできるだけ近くなるように設計されているため、水道水と粉ミルクを溶かすだけで赤ちゃんの成長に必要なミネラルは十分摂取できるようになっています。
また、ミネラルウォーターを使用される場合、硬水は赤ちゃんの体に負担をかけるので軟水を選ぶようにしましょう。
ミネラルウォーターを使用する場合の注意点
水道水が使用できない場合はカルシウム、マグネシウム等の無機塩類(ミネラル)の少ない市販水をお選びください。その際も一度沸騰させてからご使用ください。
※硬度(目安)120以下(できれば60以下)が望ましい。また、水道水が問題なく使用できる場合は水道水をご使用ください。
参照:meiji
粉ミルクを作る時の注意点
粉ミルクを作る時の注意点をまとめておさえておきましょう。
手や器具の消毒
調乳の前には必ず手を洗い、使用する器具はしっかりと洗って消毒します。
ミルクのカスが残っていると雑菌の繁殖に繋がってしまうので、説明書や世界保健機構のガイドラインに従って清潔を保つようにしましょう。
しっかり計る
粉ミルクは母乳と同等のエネルギーになるように計算されているので、多くても少なくてもいけません。添えられているスプーンを使って指定通り正確に計りましょう。
自己判断で薄めたり濃くしたりと調節するのは禁物です。
作り置きしない
衛生面の観点から、ミルクの作り置きはNGです。
必ず1回分ずつ調乳し、調乳後2時間以内に飲ませるようにしてください。
少しもったいなく感じるかもしれませんが、飲み残したミルクは保管せずに捨ててしまいましょう。
その他注意点
ミルクが冷めても電子レンジでは使用せずに湯煎などで温める
粉ミルクは直射日光が当たらない場所で常温保管する
粉ミルク缶を開封したら1ヶ月で使い切る
水素水は使わない
井戸水を使用する場合は水質検査をパスしているか確認する
などの注意点があげられます。
まとめ
初めてだと不安がいっぱいだと思いますが、粉ミルクの作り方は一度覚えてしまえば難しくはありません。
清潔・正確・鮮度この3つを守って赤ちゃんが安心できるミルクタイムを提供してあげてくださいね!