【佐世保の写真館】自然な笑顔を生み出す、プロカメラマン!

暮らす

9月29日~10月4日にかけて、佐世保市博物館島瀬美術センター の1Fで、素敵な写真展が開催されていました。壁に飾られているのは、神社でのお宮参りの様子や七五三、スタジオで撮影されたものなどの、さまざまな家族写真。こう書けば、なんとなく皆さんがイメージする家族写真像が脳裏に浮かぶと思いますが、実際はそのどれもが一味違う。かしこまった姿勢や緊張した顔などどこにもなく、まるで「幸せな光景を切り取ったらこうなった」と言わんばかりの、あくまで自然体の笑顔なのです。

この「家族のカタチ 笑顔の写真展 」を開催した竹部祐樹さんに、今回はお話をお伺いしてきました。

笑顔の写真は人を笑顔にする

ーーー今回この写真展をしようと思ったきっかけはなんですか?

『2019年に、長崎市から妻の実家のある佐世保に移住してきたんですが、フラッと訪れたこの島瀬美術センターで、たまたま個人の方が写真展をされていて。自分自身、佐世保にカメラマンとしての大きなつながりもなかったし、そんな自分にもできるのかな~と、その方に直接「どうやったらここでできるんですか?」って聞いて(笑)。その場でいろいろ教えてもらいながら申し込んだんです。』

ーーーどれも素敵な家族写真ですよね

『写真展をしようと決めてから、どんな写真を展示しようかとあれこれ悩んでいたんですが、ある時妻に「なんばそんなにニヤニヤしよると?」と言われたんです。その時は、撮影したご家族の写真をパソコンで整理している時で。自分でもどうしても笑顔になっちゃうんですよね。それでそういう作品をみなさんに見ていただこうと決めました。写真展のタイトルも、そういう思いが込められています。』

実際その日、いろんな方が立ち寄ってこの作品展を見られていましたが、竹部さんに対し「良いですね~」「笑顔になります」「こちらも嬉しくなりますね」などの感想を述べられ、笑顔で帰っていかれる一般の方の姿を何度も目にしました。見ず知らずのご家族の写真でありながら、その幸せな瞬間は、見ている人の胸にしっかり届いていました。

そんな中、小さな赤ちゃんを抱いた若いご夫婦が一組、会場に来られました。もちろん初めてお会いするのですが、どこかで見たような…。

作品に写るこの妊婦さん!この時お腹にいた赤ちゃんを無事出産され、一緒に写真展を見に来られたのです。

赤ちゃんは、なんとこの日が産まれて初めての外出とのこと。そんな記念すべき日にここで立ち会えたこともなんだか嬉しくなりました。この赤ちゃんが大きくなったとき、自分がお腹にいるときのこの写真を見れば、自分がどんなに愛されて産まれてきたかをきっと感じられるでしょうね。

このご夫婦が竹部さんに写真撮影を依頼したきっかけは、竹部さんのインスタグラム。竹部さんの撮るナチュラルな雰囲気を気に入って、お願いしたそうです。

あくまでも自然体

このご夫婦のように、竹部さんの撮る「自然体の幸せが溢れる写真」に魅力を感じて、多くの方が撮影の依頼をされているそうですが、しかしそれは簡単なことではないはず。

ーーーどうしてこんなに自然な家族の笑顔が撮れるのですか?

『「待つ」しかないですね。無理に笑顔にさせることはありません。もちろん、初めは緊張される方は多いですし、お子さんは特にそうですよね。家族間で撮影したらそんな緊張もないでしょうけど、せっかくの家族写真ですから、家族全員に写ってほしい。撮影者になった家族は写ってないなんて、寂しいじゃないですか。なので自分はカメラマンとして第三者の目線で皆さんと接しながら徐々に和むようにして、撮影中に楽しい空気や幸せな空間を一緒に共有できれば、みんな自然な笑顔になってくれると思っています。だからその時をなるべく待つんです。』

そんな竹部さんの思いは、下京町にある竹部さんのフォトスタジオ「tutti」にも現れています。

こだわりの詰まった写真館

昨年8月にオープンした「Photo Studio tutti」。 tutti(トゥッテイ)とは音楽用語で「全部」の意味があります。その場にいる演奏者全員が音を奏でる。つまり、誰かが撮影者になるのではなく、全員に写ってほしいという竹部さんの気持ちが込められているんです。

ぐるっと見渡せる広いスタジオは、コーナーごとに雰囲気が異なり、好みや用途に合わせた撮影ができます。可愛いインテリアや小道具、ビビットな黄色の壁なども目を引きますが、中央の壁にある大きなフラワーアレンジメントもなんとも豪華。実はこのアレンジ、竹部さん自身によるものなんです。

竹部さんのカメラマンとしてのスタートは、ブライダル。幸せな瞬間をカメラに収めることはもちろん、参列者を含む皆さんにいかに楽しく快適に過ごしてもらうか、常に全方向に気を配っていたそう。ついには、どう進行したら皆さんが気持ちよく過ごせるのかと、話し方や司会のお勉強もされたそうです。そんな広い視野の気配りが、その場の幸せな空気感を捕える写真にも現れているんでしょうね。

その後、様々な事情でいったんカメラマンとしての道を外れていたそうですが、その時にやった仕事のひとつが花屋さん。そこで身に着けたアレンジメントが、このスタジオでも生かされているということです。

和やかな空間を作り出す話術と、アレンジメントのセンス。これまでのすべての道が、いまの竹部さんが作り出す世界に繋がっている気がします。

 

フランクなニュースタイルの写真

この写真館で竹部さんに撮影していただけるのはもちろんですが、ここは佐世保では初の試みとなるセルフ写真館「Selftti(セルフッティ)」も兼ね備えています。プロのカメラマンが使う機材で、自分たちだけで撮影が行えるスタジオ。もちろん、竹部さんが最初にレクチャーしてくれて、きちんと撮れるようなセッティングをしてくれるので、素人でも大丈夫。でもそれじゃ「tutti(全員)じゃない」と思われるかもしれませんが、パソコン上で画像を確認しながら、シャッターリモコンで撮影できるので、もちろん全員が画角に収まります。より心置きなく撮影できるようにと、みなさんの撮影中、竹部さんは隣の事務所にいるように心がけているそう。優しい気配りが、ここでも見え隠れします。

今回、お話をお伺いして伝わってきたのは「家族や仲間との楽しく幸せな写真を残してほしい」という竹部さんの真っすぐな思い。それは同時に、竹部さん自身が「被写体の皆さんに幸せな空間を提供する」ということなんだな、と感じました。空間そのものをハッピーな雰囲気にしてしまう魔法使い。竹部さんにはそんなオーラがありました。

この写真館のキャッチフレーズは「思い出の窓口」。未来には必ず思い出となる「今」この時を、データでもフォトフレームでも、形に残してくれる写真館です。

■思い出の窓口Photo Studio tutti
佐世保市下京町11-11タシロ店舗2F A-3
080-4270-3694
10:00~18:00
水曜休

●スタジオ撮影 10,000円~
●Selftti 20分4,000円(全データ渡し)
HP:https://www.photostudio-tutti.com/

「住まいリングさせぼ」編集部長

橋本鎌嗣(ニックネーム:もっちゃん)
「住まいリングさせぼ」編集部長

佐世保生まれ、一児のパパ。サイト監修者であり、佐世保・小値賀「海風の国」観光マイスター。宅地建物取引士の資格も有し、不動産や住まい、暮らしのアドバイスも。「佐世保に住もうよ!愛する地元の魅力をもっと伝えたい!!」

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