日本では、子どもがある程度大きくなるまで親子一緒の寝室に寝るのが一般的ですが、あなたのご家庭ではどのように夜を過ごしていますか?
住居事情や愛着形成を考えると、子どもと別々の場所で寝るタイミングを見極めるのは難しいものです。
今回は、添い寝のメリットデメリット、添い寝をやめる時期やきっかけなどを、アンケート調査をもとに徹底解説してきます。
目次
子どもと一緒に寝るのはいつまでが多いの?
「川の字で寝る」という言葉からもわかるように、日本には昔から畳の上に布団を敷いて家族そろって寝るという文化があります。
布団よりベッドの割合が高くなった今日でも、夜は親と子どもが一緒に寝るという家庭が多いです。
では、そんな日本の家庭では、子どもが何歳ごろになるまで一緒に寝ているのでしょうか?184人のママに調査を行ったところほとんど毎晩、両親のうちのどちらか、または両方と同じ部屋で寝ていると回答した割合は、
0~3歳 88.6%
4~6歳 87.2%
7~9歳 73.8%
10~12歳 64.5%
13歳~ 4.1%
のよう年齢があがるにつれて親子同室の割合は減少傾向にありました。
参照:子どもと寝室を分けたのは何歳から?寂しくない?184人のママに聞きました
また、子どもと別々に寝始めるタイミングやきっかけについては、各家庭においてそれぞれのようです。
これより添い寝のメリット・デメリットを紹介しますので、参考にしご家庭での環境を整えてくださいね。
添い寝のメリット
添い寝のメリットとして、子どもに異変に気づきやすい・子どもに安心感を与える・親子のコミュニケーションがとれる・自立心が高まる等があり、最大のメリットとして子どもに目が届き、いつでもお世話できる距離にいるという安心感は親にとっても子どもにとっても大切と言えるでしょう。
子どもの異変に気づきやすい
添い寝をすることで、子どもに起こる小さな変化にも気づきやすくなります。
授乳やオムツ交換、発熱、夜泣きなど、特に子どもが小さいときは夜中に起きる頻度も高いので、近くにいることでお世話がしやすくなるでしょう。
子どもに安心感を与える
パパやママが添い寝することで、子どもは大きな安心感を感じることができます。
実際に、添い寝が赤ちゃんや子どもの睡眠の質を向上させるというデータもあるほどで、安心することで寝つきが早くなり、寝つきが早くなることで熟睡できます。
パパやママの心拍、呼吸のリズムは子どもにとって非常に心地よく、安心と質の高い睡眠を与えることができるでしょう。
親子のコミュニケーションがとれる
育児において、添い寝は親子のコミュニケーションの場としても重視されています。
眠りにつく前の会話や読み聞かせ、子どもの寝顔を見る機会、無意識のうちに体が触れ合う精神的効果など、添い寝から得られるコミュニケーションは計り知れません。
近年では共働きの増加や子どものスマホ時間が増えていることが問題視されているので、添い寝を機に身体の接触・心の交流を意識してみると良いでしょう。
自立心が高まる
意外に思うかもしれませんが、添い寝を経験した子どもは、添い寝を経験していない子どもに比べて自立心が高まりやすくなると言われています。
添い寝により親からの愛情を感じやすくなり、自己肯定感が高まるからかもしれません。
添い寝すると自立心を失ってしまうのではないかと心配される方もいると思いますが、あまり気にせずたっぷりと愛情を注いであげてください。
参考:添い寝が子どもの信頼感・自立心・依存心へ及ぼす影響 日本発達心理学会
添い寝のデメリット
添い寝は親子の大切なコミュニケーションの場になる一方で、窒息や圧迫事故のリスク・生活リズムが崩れる・添い寝に依存してしまう等のデメリットもあります。
窒息や圧迫事故のリスク
添い寝でもっとも怖いのが窒息や圧迫事故のリスクです。
特に乳幼児の場合、一緒に寝ていた大人が無意識のうちに圧迫事故を起こしてしまったり、柔らかい寝具で窒息事故を起こしてしまうこともあります。
実際、消費者庁の発表では、平成22年~平成28年までの5年間で0歳児の就寝時の窒息事故は160件も確認されています。同期間の不慮の事故死全体(502件)の32%を占めます。
参考:0歳児の就寝時の窒息死に御注意ください!消費者庁
子どもと添い寝する際には、固めのマットレスを使用することや、重い枕や布団を避けること、親子の距離を確保するなどの対策を講じるようにしましょう。
生活リズムが崩れる
添い寝することで子どもの生活リズムが崩れてしまうこともあります。
近年子どもの睡眠不足が指摘されており、その原因には親の生活リズムに巻き込まれてしまうことがあげられているのです。
子どもの寝る時間を親に合わせてしまったり、寝ている途中に親が部屋を出入りすることで睡眠の邪魔をしてしまったり。
添い寝するのであれば、寝室は子供が寝る時間には暗くし、睡眠を妨げないようにする工夫も必要です。
添い寝に依存してしまう
添い寝は自立心を育むというメリットがありますが、いつまでも添い寝を続けると依存してしまう可能性があるので注意が必要です。
もちろん個人差はありますが、子どもの成長を見ながら別々に寝ることを提案してみると良いでしょう。
別々の部屋で寝るようになったきっかけは?
添い寝のメリット・デメリットを紹介してきましたが、いざ別々の部屋で寝始めたきっかけにはどのようなものがあるのでしょうか。
アンケートで出たいくつかの例をご紹介します。
家族構成や住環境の変化
多くの方があげるきっかけに、家族構成や住環境の変化があります。
新しい兄弟ができたので上の子は一人で寝るようになった
家が完成したと同時に子ども部屋ができたから
部屋の模様替えを機に兄弟だけで寝ることにした
等の声があげられました。
子どもに自立したいという気持ちが見えてきたタイミングで、子ども部屋の確保や家の模様替えを行うのが良さそうですね。
子どもの進級
小学校に入学したと同時に
中学校入学を機に
等、子どもの進級を機に別々で寝るようになったという意見も多くみられました。
生活環境の変化はもちろん、気持ちや成長の面でもたくさんの変化が起こる進級は、別々に寝ることを提案するのにも良い機会になっているようですね。
身体的な成長への配慮
最後に、子どもの身体的な成長に配慮した例です。
7歳頃、身体が大きくなり一緒に寝るのが狭いと感じたから
子どもが大きくなり、家族で寝る場所が確保できなくなったから
等、子どもの成長に合わせて寝る場所を整えてあげる家庭も多いようです。
参照:子どもと寝室を分けたのは何歳から?寂しくない?184人のママに聞きました
まとめ
添い寝には愛着形成や親子間のコミュニケーション時間の確保など、たくさんのメリットがあることがわかりましたね。
一方で、大人になっても添い寝を続ける文化や赤ちゃんの頃から別々に寝る文化など、国や地域、家庭によってさまざまな形があるのも事実です。
子どもの個性や家族の関係性によってそれぞれ方法があるということを念頭に置き、家庭に合った寝室環境を整えてみてくださいね!