こんな悩みをお持ちではありませんか?
この記事では、子どもが宿題をしない理由や効果的な対応などを紹介していきます。
目次
なぜ子どもは宿題をしないの?
子どもはどうしても楽しいことに目が行きがちで、勉強より遊びに夢中になってしまうことはごく自然なことです。
ただ、宿題をやりたくないという気持ちには必ず理由があるはずなので、なぜ宿題に手を付けないのか答えを探るために様子を観察してみましょう。
考えられるパターン例をいくつか紹介します。
宿題はやらされている感がある
多くの子どもたちにとって、宿題は自分からやろう思えるものではありません。
勉強以外のものに幅広い興味を持つ子どもにとって、勉強や宿題は教師や親など大人からやらされるものと感じる場合が大多数でしょう。
また、宿題をやらなければいけない理由を理解していない子どももたくさんいます。意味を見出せない作業を大人から強制されているという苦痛の思考に陥り、その苦痛から逃れようと勉強から遠ざかる行動をしてしまうのです。
こうした思考に傾いてしまうと、子どもは宿題以外の予定を優先したくなります。
一度先送りにした宿題はさらに取り組むことに抵抗が生まれ(提出しない、怒られる、自主性がなくなる)宿題や勉強に苦手意識を持つといった悪循環に陥ってしまうこともあるでしょう。
自分が分からないことへ抵抗がある
すでに勉強に対して苦手意識を持っている場合、毎日の宿題はより抵抗を感じるものになります。
日本の宿題は、学年やクラス単位で全員一律のものが課せられることがほとんどです。大多数の子どもが提出を完了させるため一見足並みがそろっているように見えますが、反対に勉強ができない子どもはおいてけぼりになりがちだという問題点もあります。
子どもが宿題を面倒に感じていそうなら、勉強に対してどこか苦手意識を持っていないかにも着目してみると良いでしょう。
病気や発達障害が原因となっているケース
通級による指導や支援学級を必要とする子どもの数が2倍になるなど、ここ10年で発達障害を抱える子どもは増えている傾向にあります。
アスペルガー症候群、ADHD、学習障害などの発達障害を持つ子どもは、
漢字を読むのが難しく何が書いてあるかわからない
計算問題に過度に苦戦してしまう
集中力がなく座っていられない
などの行動が見られ、宿題を自分一人だけでこなすことがかなり難しくなります。
子どもが宿題をやらない場合、やらないという見方だけでなくやれないという可能性も含めて経過を観察してみましょう。
宿題をしない子どもへの対応
宿題をしない子どもへの対応へのいくつかのアプローチ方法をあげていくので参考にご覧ください。
簡単な問題から始めて宿題を習慣づける
難しい問題で行き詰ってしまうと宿題への苦手意識が高まるので、まずは簡単な問題から取り掛かるように勧めて宿題の習慣化を図りましょう。
得意不得意はそれぞれなので、
漢字を写すことならできる
算数が好き
など、子どもが少しでも得意なこと、好きなことに目を向けられるようにすると良いでしょう。
宿題をする=ご褒美が貰えるパターンを作る
勉強に対してごほうびを与えることには賛否両論ありますが、人は行動するとき何かしら動機が必要なものです。目標を具体的に明確化できるご褒美は子どものモチベーションにつながることがあります。
宿題が終わったらおやつにケーキがあるよ
宿題が終われば20時まで自由にゲームOK
など、子どもがわくわくするようなご褒美を提示してみましょう。
怒ったり、イライラした態度を子どもに出さない
そ子どもに対して怒ったりイライラした態度を出すことはNG行為です。なぜなら、親がいくらイラ立ちをあらわにしても子どもがやる気を出すとは限らないからです。
子どもに宿題をして欲しいという一方的な気持ちだけで不毛な喧嘩をする必要はありません。感情に支配されていると感じたら、まずは子どもの側を離れて一旦落ち着くことを意識してみてください。
「宿題しなさい︕」と命令や指示をしない
宿題についての議論がヒートアップしても「宿題をしなさい!」という命令や指示はNGです。
子どもは“やれ”と命令されると余計に反抗心が芽生えてしまいます。
宿題をやろうと気が向いていたとしても、親から命令されることでやる気をなくす子どももいるでしょう。
また、せっかく宿題をやり始めた子どもに対して「こっちの科目を先にやりなさい」「これは昨日したでしょう」などと指示を出すのも避けた方が良いです。
一方的な指示は子どものプライドを傷つけるだけでなく、「親にいろいろ口出しされるから宿題をしたくない」という偏った発想に陥ってしまう場合もあります。
子どもを見ていると口出しをしたくなる瞬間がくるのは良くわかりますが、まずはぐっとこらえて子どもの自主性を見守るよう心がけましょう。
宿題の意味を話し合い無理やりでなく自主的にさせる
理解が得られそうな子であれば、宿題の意味を話し合い、子ども自身に宿題の必要性を感じてもらうのも効果的です。
宿題には、
時間管理能力が身につく
知識が習得できる
自分で考える力がつく
勉強の習慣が身につく
授業内容の理解と確認ができる
目標である進学先や仕事に近づける
などたくさんのメリットがあげられます。
このように宿題に対するメリットを子ども自身が考えることで、宿題や勉強は自分に必要なものという意識が芽生えて自主性を育むことができるでしょう。
親が準備をして、近くで宿題をさせる
子どもが低学年の場合は自分一人ではやる気が起こせなかったり、やらなければいけない宿題を整理できていないことがあります。
そのような場合、まずはスムーズに宿題に取り掛かれるように準備を手伝ってあげましょう。一人で準備ができるようになると宿題を帰宅後のルーティーンとして定着化していきます。
また、親の目が行き届く場所で宿題をさせることも効果的です。
例えば自分の部屋で勉強するとわからないことがあると、一人で行き詰まりゲームや漫画など他のものへ興味が移ってしまいます。
反対に、親とコミュニケーションが取りやすい場所で宿題をさせることで、わからないことがあってもすぐに質問できたり、側にいて気にしてもらえているという実感を持ちやすくなります。
子どもの宿題を見ることは大切な親子間のコミュニケーションでもあります。
優しく寄り添うことで承認欲求が満たし、子どもが自分自身で頑張りたいという気持ちを引き出してくれるでしょう。
机の掃除など宿題をやりやすい環境をつくる
何から始めたら良いかわからない方は、まず宿題に取り組む場所の環境を整えてみてください。
人の心は良くも悪くも環境に左右されます。
宿題に取り組む場所を決める<
ゲームや漫画などの誘惑を見えなくする
なるべく机の上には何も置かない
テレビやラジオなどの騒音を消す
親も一緒に勉強や読書に取り組む
など、できる範囲のことから子どもがリラックスして宿題に集中できる空間づくりを生み出すことが肝心です。
まとめ
子どもへの心配は尽きないものですが、親が宿題をしない子どもに対してできるのは自主性を引き出す環境づくりです。
実際に宿題をするのは子ども自身であり、達成感や失敗を味わうことでひとつずつ自分のペースを習慣かすることができます。
ときには一緒になって取り組み、ときには一歩引いて見守る。
子どもにとって宿題をしやすい雰囲気をつくり、勉強を楽しいと思える自主性を育てることを意識してみましょう。