赤ちゃんと一緒に過ごす時間は幸せいっぱい!その一方で、「育児で最も辛いのは、寝不足状態が続くこと」という声も多く聞かれます。
主な原因は、赤ちゃんの寝かしつけがうまくいかないこと。
ぐずったり泣いたり、何をやってもちっとも寝てくれず、特に新米ママやパパには試練とも思える時間でしょう。予測不可能な要素に満ちている「赤ちゃんを寝かしつけ」ですが、効果的な方法もいくつかあるようです。
今回は、赤ちゃんの寝かしつけのコツや、上手に寝かしつける方法などについてお伝えします。
目次
寝かしつけまでのリズムを整える
赤ちゃんを寝かしつけるコツとして、生活のリズムを整えることが挙げられます。新生児は体内時計が未発達なため、昼夜の区別なく睡眠と起床を繰り返します。生後3か月ごろから睡眠を誘発するメラトニンが分泌されるようになるので、一定の時間に起床・就寝し、食事やお風呂も規則正しく行って体内時計を整えてあげましょう。
安定した日課や環境は赤ちゃんに安心感を与え、寝つきやすく、深い睡眠を促進します。また、生活のリズムが整うことで親子のコミュニケーションも円滑になり、赤ちゃんの安心感と成長にも良い影響を与えます。
寝る場所をいつも同じにする
赤ちゃんの寝る場所をいつも変えていませんか?いろんな場所で寝るようになると、お布団で寝るという習慣がつきにくくなってしまいます。
赤ちゃんのお布団をいつも同じ場所に準備し、そこで根気よく寝かしつけましょう。抱っこしていた赤ちゃんがうとうとしてきたら布団に移し、抱っこしながら寝かせる状態を減らしていきます。根気よく続けると、赤ちゃんは布団が寝る場所だと理解し、ひとりで寝られるようになるでしょう。
寝る時には電気は消す
赤ちゃんの就寝時間30分前からリビングや寝室を暗くし、テレビやスマホのブルーライトをカットすることが理想です。
明るく刺激の多いリビングから急に暗い寝室に移っても、赤ちゃんの身体は覚醒したままで寝る準備ができていません。リビングを暗くするのが困難な場合は、薄暗い寝室の布団の上で授乳するなど、しばらくの間、赤ちゃんと静かに過ごすようにしましょう。
子守歌をうたってあげる
ゆったりと優しいリズムの子守歌は、赤ちゃんだけでなく歌っているママやパパの気持ちもリラックスさせる効果があります。子守歌は昔からの定番や童謡から、ママのお気に入りのバラード風流行歌まで様々。優しい歌声は赤ちゃんの心拍数を安定させ、呼吸もゆっくりと深くなります。赤ちゃんは安心した気持ちで眠りにつくことができるでしょう。毎晩歌う子守歌は赤ちゃんとの絆を深めるコミュニケーションとなり、言葉や知能の発達を促す効果もあると言われています。
背中をさすったり、トントンする
赤ちゃんに布団で寝る習慣を身につけさせるために、赤ちゃんがウトウトしてきたら抱っこから布団に移すようにしましょう。
抱っこしながら寝かせる状態を減らしていく必要があります。泣いてもすぐに抱っこするのは控え、代わりに赤ちゃんのおなかに手を置いたり、背中をさすったりトントンしたり、おでこをなでたりするなど、優しいスキンシップを繰り返します。
一定のリズムで刺激が加わると赤ちゃんの呼吸や心拍数が安定し、眠りに誘います。赤ちゃんにとって過度な刺激にならないよう注意して行いましょう。
添い寝をしてあげる
添い寝は赤ちゃんに安心感を与え、眠りへと誘う効果があります。ママやパパも子どもと添い寝すれば寝不足解消にもなるでしょう。赤ちゃんは一緒に寝ている親の心拍数や呼吸と同調してくるとも言われていて、体のリズムが整いリラックスすることができます。
しかし、添い寝にはリスクが伴います。1歳までは添い寝をせず寝床を別にした方が良いとの意見もあるほど。
親の寝返りや寝相により、赤ちゃんと密着しすぎて体温を上昇させたり、圧迫したり窒息させてしまう危険があるので注意して下さい。
おんぶや抱っこして歩き回る
なかなか寝付けず泣き叫んでいる赤ちゃんをおんぶしたり抱っこしたりして歩き回れば、親と密着することで赤ちゃんは安心し、歩くリズムが身体に良い刺激を与えます。赤ちゃんの気分が変わり、眠ってくれる確率が高まるでしょう。
しかし、毎晩のようにそれを繰り返してしまうと、おんぶや抱っこしないと寝付けないよう習慣づけられてしまうので注意が必要です。
抱っこして歩き回るのは結構な体力が必要で、それが毎晩となるとストレスに感じるようになってしまいます。赤ちゃんにもストレスが伝わり、ますます寝付けないという悪循環に陥ってしまうでしょう。
おくるみ
おくるみは赤ちゃんを包む大きな布のことで、赤ちゃんの寝かしつけに大きな効果があります。赤ちゃんの身体を包み込むことで安心感を与え、不安を軽減します。また、体温を一定に保つ効果や、程よい圧迫感が子宮にいた頃を思い出させリラックス効果があるとも言われています。身体を程よく包むことで、部屋の明るさや刺激によって手足がビクッと動いて目が覚めてしまう「モロー効果」が起きにくくなるという報告も。正しい使い方と安全に配慮しながらおくるみを使うことで、赤ちゃんの睡眠環境が向上します。
レジ袋の音を聞かせる
レジ袋のカシャカシャした音を聞かせると、赤ちゃんが安心して眠りにつくという説があります。赤ちゃんがママのおなかの中にいる時に聞いていた音とよく似ているのだそう。あまり強く音を立てると刺激が強すぎるので、小さな音から試すようにしてください。
赤ちゃんの状態をよく観察し、不快そうにしている場合は即中止すること。実際にレジ袋を握ってカシャカシャ音を立ててみたり、youtubeなどに録音した音源もあるので利用してみるのも良いでしょう。
落ち着く音楽を聞かせる
落ち着く音楽には、赤ちゃんをリラックスさせ眠りに誘う効果があると言われています。赤ちゃんは出産前からいろんな音を聞いていて、特にお母さんの心音やおなかの中の音には慣れ親しんでいます。
どんな曲が赤ちゃんに安心感を与えるかは様々な機関が研究しており、CDも出されています。落ち着く音楽は周囲の騒音を和らげる効果もあるため、赤ちゃんが寝るのに最適な環境をつくることができるでしょう。
赤ちゃんの好みや反応には個人差があるので、よく観察してそれぞれの赤ちゃんに合った音楽を見つけましょう。
日中にたくさん活動させる
赤ちゃんが日中にたくさん活動すると、夜には眠るという身体のリズムが整います。お散歩や遊びなど楽しく適度な刺激を受けると赤ちゃんは心身ともに満足し、良質な睡眠につながる効果が。上質な睡眠には適度な疲労が必要で、赤ちゃんの体力に合わせた活動であることが望まれます。過度な活動は身体が疲れすぎ、逆に寝付けなくなってしまうこともあるので注意してください。
朝になったらカーテンを開けて赤ちゃんが太陽の光を浴び、窓も開けて新鮮な風を室内に取り入れることも、赤ちゃんの生活リズムを整える一助となります。
夜間の授乳をやめる
夜間の授乳をやめることを「夜間断乳」といいます。昼間はこれまで通り授乳を続けますが、夜寝る時の授乳を断つことで、赤ちゃんとママがまとまった睡眠をとれるようになり、生活リズムが整います。
夜間断乳はだいたい1歳ごろから始めるママが多いようです。目安としては、離乳食をしっかり食べられるようになり、白湯など授乳以外で水分をとれるようになること。赤ちゃんそれぞれの状態を見極め、無理なく段階的に行いましょう。
眠くなるツボをマッサージをする
赤ちゃんを優しくマッサージするとリラックスを促し、寝つきをサポートします。眠くなるツボは足の裏やくるぶし、頭、耳、手など様々。赤ちゃんの身体はとてもデリケートなので、ツボを強く押すのではなく、ゆったりと声掛けしながら柔らかいタッチでさすることからはじめてください。
赤ちゃんによって反応が異なるため、無理な刺激は避け、注意しながら実施しましょう。優しいマッサージなどのスキンシップは赤ちゃんに安心感を与え、親子の絆も深まります。
ママやパパが寝たふりをする
色々試したけど、最終的には「寝たふり」する・・・そんなママやパパも多くいらっしゃいます。添い寝しているママやパパが寝たふりをすると、なかなか寝付けなかった赤ちゃんもやがて眠ってしまうのです。
ママやパパが寝ていると、赤ちゃんは「今は寝る時間だ」という事を認識するようになるのだとか。寝たふりをするときは、危なくないように薄目を開けて、赤ちゃんの様子を確認することを忘れずに。赤ちゃんの反応を見極め、無理のない範囲で行いましょう。
まとめ
赤ちゃんとの生活で一番大変と言っても過言ではない「寝かしつけ」問題。お困りの方も多いのではないでしょうか?
今回は寝かしつけのコツや方法についていくつかまとめてみました。まずは寝る環境と生活リズムを整えること。子守歌や優しい声掛け、マッサージなどのスキンシップも赤ちゃんに安心感を与え眠りに誘います。ママやパパの寝たふりも効果的な場合が多いようです。
赤ちゃんの状態に合った「寝る前のルーティン」を確立するため、試行錯誤してみてくださいね。寝かしつけのコツや方法を試す前に、おむつの汚れや室温、空腹など基本的なポイントを押さえましょう。赤ちゃんとママとパパがぐっすり眠って、健やかな育児ができますように。