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SDGsとは?17の目標などわかりやすく解説・アクションプラン2023

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17色のカラフルな「SDGsのロゴ」を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

「SDGsってよく聞くけど、いったい何なの?」「私たちは関係なくて、政府が取り組むことでしょう?」と、言葉は聞いたことがあっても中身を知らないという方もいらっしゃると思います。今回は”SDGsとは何なのか””SDGsの目標とはどのようなものなのか”をわかりやすくまとめました。

SDGsとは︖

SDGsとは「Sustainable Development Goals(サステナブル・デベロップメント・ゴールズ)」の略で、日本では「持続可能な開発目標」と訳されています。

2015年に国連総会で採択され、2030年までにより良い世界を目指すための目標で、世界の貧困や格差、気候変動による影響などの様々な問題を解決し、全ての人にとってより良い世界を作るために掲げられています。中身は17の目標と169のターゲットで構成されていて、世界は2016年から取り組みを始めています。発展途上国も先進国も境界はなく、日本も積極的に取り組んでいます。

SDGsの「持続可能」とは、国連で「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」と定義づけられています。目標を達成するために個人での取り組みだけでなく、企業や国が協力し合うことが大切です。

SDGsが目指すもの

SDGsが目指すものは、よりよい世界の持続です。

世界で起こっている、貧困や不平等、気候変動や環境問題など多くの問題を世界全体で解決し、誰も取り残されることのない世界を目指しています。どれか一つにだけ取り組むのではなく、世界が抱える問題にバランスよく取り組むために社会や環境、経済などの問題に対する目標が一つにまとめられています。全ての国、地域の人々が尊重される世界、生態系が守られること等が目標とされていて、個人での取り組み、企業、国や世界全体での取り組みが必要です。

参考:SDGsとは?/外務省

SDGs17の目標

SDGsには17の目標があり、全ての目標はわかりやすいキャッチコピーがつけられています。

SDGs1 貧困をなくそう

世界には1日1.9米ドル(約210円)以下で暮らす貧困と、一般的な水準より低い状況で暮らす相対的貧困があります。途上国だけでなく日本のような先進国でも貧困の問題は表面化していて、そのような貧困をなくす必要があります。

SDGs2 飢餓をゼロに

日本では食品ロスが問題視されていますが、世界では必要な栄養を摂ることができない飢餓が深刻化しています。異常気象による災害や内戦、紛争がなどが飢餓を深刻化させていて、農業の生産量を増やすことなどが重要視されています。

SDGs3 すべての⼈に健康と福祉を

日本では当然のように受けることができる予防接種も、世界では受けることができず感染症などの病気で亡くなる方が多くいます。全ての人が未然に病気を予防したり、病気になった時に適切な治療を受けることができる体制を整えることが目標です。

SDGs4 質の高い教育をみんなに

誰もが質の高い基礎教育を平等に受けることができ、生涯にわたりさまざまな機会に学習できるようにするための目標です。質の高い教育を受けることにより、貧困が減ったり医療を受けることができることにも繋がります。

SDGs5 ジェンダー平等を実現しよう

女性や女児のあらゆる差別をなくすことを目指しています。女性が社会参加や教育を受けることができ、あらゆる権利を確保するための法律やルールを作り変えることも目標とされています。日本はジェンダー指数が低く、達成に向けて改善すべきことがたくさんあります。

SDGs6 安全な水とトイレを世界中に

水のしずく日本では当たり前である安全な水や衛生的なトイレが整備されていない地域は、世界中にたくさんあります。不衛生な環境により伝染病や下痢疾患で亡くなる人も多くいるこも事実です。安全な水を確保するために子どもたちの教育の機会が奪われる、という問題もあります。

SDGs7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに

電気やガスなどのエネルギーを供給し続けるには、安心で安全な新しいエネルギー資源を開発する必要があります。石油や石炭などのエネルギー源にのみ頼り続けると、二酸化炭素が放出されて温暖化を加速させる懸念があるからです。

SDGs8 働きがいも経済成⻑も

強制労働や人身取引などを無くし、全ての人が働き甲斐のある人間らしい仕事をすることが目標です。仕事を持つことで貧困を無くし、それによって飢餓や紛争が無くなるという繋がりもあります。2030年までに障害者を含む全ての男性と女性が人間らしい働き甲斐のある仕事に就くことも目標に含まれています。

SDGs9 産業と技術革新の基盤をつくろう

人々の安全な暮らしの実現のために基盤となるインフラを、持続可能で災害に強いものにするための目標です。基盤となるインフラとは、水道や電気、ガス、交通などのことで、それらを全ての人が平等に使用できることを目指しています。

SDGs10 ⼈や国の不平等をなくそう

先進国と途上国には明確な経済格差があります。他にも、障害や人種、宗教などで差別が生まれ、社会的・経済的・政治的な不平等が生まれてしまいます。このような不平等や差別が生まれる法律や慣習を無くすことを目標としています。

SDGs11 住み続けられるまちづくりを

電気や水など必要なサービスが受けられる都市部の人々だけでなく、全ての人が必要なサービスを受けることができ安全な家に住むことができることを目指しています。さらに災害に強い街づくりや、大気汚染や廃棄物の問題を改善することなども目標としています。

SDGs12 つくる責任 つかう責任

食糧難で飢餓に苦しむ人がいる一方、生産過剰による大量の食糧廃棄が問題になっています。他にも化学物質や廃棄物が大気や水に流れ出しているという問題もあります。持続可能な消費と生産を行うために、つくる側は適切な資源で適切な量をつくり、つかう側は適切に処理することを目指しています。

SDGs13 気候変動に具体的な対策を

温室効果ガスの排出による気候変動が問題となっています。台風や地震、洪水による被害額は世界で数千億円(年平均)にも上ります。気候変動によっておこる危険や自然災害への備えの強化、災害から回復する力の強化を目指しています。

SDGs14 海の豊かさを守ろう

生活ごみによる海洋環境が悪化していることが問題となっています。また、ゴミの問題以外にも海の環境を破壊するような漁業により海の生態系に悪影響を及ぼしていることもわかっており生物多様性を守るためや、途上国の人々が漁業規制によって困窮しないために持続可能な形を目指しています。

SDGs15 陸の豊かさも守ろう

連なる山気候変動による干ばつなどの影響で、絶滅する生物が増えたり耕作地が減少するという問題があります。生物を守り食料や資源を供給する森林や耕作地の環境の回復を進めることが目標とされています。

SDGs16 平和と公正をすべての⼈に

虐待、人身売買、LGBT差別、人種差別、暴力等を無くし、全ての人が安心安全な生活を送ることを目標としています。差別や暴力などの不安定な社会は人々の間に溝を作り争いに発展することもあります。

SDGs17 パートナーシップで目標を達成しよう

ここまでの16の目標を達成するためには一人ひとりの力だけではなく、人々の協力が不可欠です。持続可能な社会を作るためにパートナーシップをより強くして世界全体で目標に向かっていくことを目指しましょう。

参考:持続可能な開発目標(SDGs)と⽇本の取組/外務省

SDGsアクションプラン2023

SDGsアクションプランとは、2030年までに目標を達成するためにSDGsへの貢献を「見える化」して8つの優先課題に基づき、毎年策定しているものです。

8つの優先課題
・あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
・健康・長寿の達成
・成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
・持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備
・省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
・生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
・平和と安全・安心社会の実現
・SDGs実施推進の体制と手段

People ⼈間:多様性ある包摂社会の実現とウィズ・コロナの下での取組

あらゆる人々が活躍し平等に生きる社会を目指すことや、ウィズコロナ下での取り組みについて挙げられています。

あらゆる分野での女性の活躍を進めることや、子どもの貧困対策や平等に教育を受けることができるようにすることなど、行われることは人への投資です。

また、外国人と共に生きる社会の実現へ向けた整備を推進すること、コロナウイルスのような流行病等を含む公衆衛生危機に対する予防・備え・対応を強化することに取り組まれます。

Prosperity 繁栄:成⻑と分配の好循環

地域の個性を活かした地方活性化、国内外の社会問題解決のための幅広い技術やアイデアが取り入れられます。

都市部だけの発展ではなく地方の活性化を目指し持続可能な経済社会への実現への取り組み、これまでの「SDGs未来都市」に加え、多くの新たな地方公共団体が連携して行う脱炭素化やデジタル化に対する支援が行われます。

また、日本企業と海外スタートアップ等とのオープンイノベーションが推進されることも挙げられています。

Planet 地球:地球の未来への貢献

手に持った地球気候変動などによる地球環境問題への取り組みがされます。
カーボンニュートラル達成を2050年より前倒しで達成するための脱炭素化地域を2030年度までに少なくとも100か所創出することや、食品ロスを2030年までに489万トンまで減らすことを目標に生産・消費を促進していきます。

Peace 平和:普遍的価値の遵守

全ての人が平和に暮らし、平等な価値が守られるよう取り組みます。
一つはアフリカでのSDGsのゴールに関連する取り組みのモニタリングやフォローアップが実施されることです。

他にも、子どもへの暴力を無くすために地方公共団体におけるいじめ等への対応が支援されたり、外国人でも司法アクセスができるように総合法律支援の充実や日本法令の外国語訳がされます。

Partnership パートナーシップ:絆の⼒を呼び起こす

一人、一つだけの力ではなく世界全体で問題解決に取り組みます。
SDGs推進円卓会議を中心に、国内外のあらゆる関係者との連携を促進・強化し情報が発信されます。

参考:持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて⽇本が果たす役割/外務省

企業ができるSDGsへの取り組み

これまで企業は消費者、地域社会、生活環境の維持のために製品やサービスを提供してきましたが、少子高齢化や人材不足により様々な課題を抱える企業が多くなりました。そのような経営リスクを回避し新たなビジネスチャンスを獲得していくためや、社会的課題の解決のためのツールとしてSDGsの活用が注目を集めています。

大企業ではSDGsへの取り組みが進みつつありますが、中小企業ではどう取り組めばよいかわからない、という状況が多くみられます。まずはSDGsをどう使うのか、何のために取り組みを始めるのかを考えていくことがスタートです。

例えば、エネルギー分野の企業では使用料を削減したりエネルギー転嫁することで、SDGs7、13の目標へ取り組むことができます。製品・サービス業では、原材料を再生原材料へ変更したり、オーガニック・フェアトレードを取り入れることで、1,2、8、12,15,17の目標へ取り組むことになります。雇用に関係する事業の場合、高齢者雇用、障害者雇用を強化することで3,5,8,10の目標へ取り組んでいることになります。

参考:すべての企業が持続的に発展するために-持続可能な開発目標(SDGs)活⽤ガイド-/環境省

個人ができるSDGsへの取り組み

SDGsは、「国連」や「企業」などの難しいと感じる言葉から「私には関係ない」と考える方もいるかもしれません。ですが実際は、世界を変えるために個人でできる取り組みはたくさんあります。

電気を節約する・SNSで女性の権利や気候変動についての投稿をシェアすることなどは、ソファに寝たままでもできますね!

生鮮品や食べきれないものは早めに冷凍する・窓やドアの隙間をふさいでエネルギー効率を高める工夫をする、などは家にいながらすぐに取り組むことができることです。

他にも、詰め替え可能なボトルやカップを使う・マイバッグを持参する・社内の冷暖房は省エネにする、など外に出た時や会社でも意識できることがあります。
自分にできることから始めてみましょう。

参考:持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド(改 訂版)/国際連合広報センター

まとめ

2023年はSDGsの中間年です。2015年に採択された目標ですが、私の印象では2020年頃から企業や街中でSDGsのロゴやポスターをよく見かけるようになった気がします。

気候変動や格差の拡大などは、ニュースでも目にする機会が多く、見ていて胸が痛くなるときがあります。私たちの世代だけではなく、子どもの世代、そのまた子どもの世代と、よりよい地球を繋げていきたいですね。

SDGsは個人には関係ないと思っていた方も多いと思いますが、エコバッグ持参や冷凍を活用すること等、学んでみると簡単に取り組むことができる内容がたくさんありました!

2030年までの残り約7年で目標達成ができるように、私たち個人ができることから始めましょう!

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「住まいリングさせぼ」編集部長

橋本鎌嗣(ニックネーム:もっちゃん)
「住まいリングさせぼ」編集部長

佐世保生まれ、一児のパパ。サイト監修者であり、佐世保・小値賀「海風の国」観光マイスター。宅地建物取引士の資格も有し、不動産や住まい、暮らしのアドバイスも。「佐世保に住もうよ!愛する地元の魅力をもっと伝えたい!!」

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