住まいリング させぼ

雑多な具材の多様性!「長崎ちゃんぽん」の魅力に迫る。

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長崎といえば、ちゃんぽん麺。
そういえば、チェーンのお店で食べたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
どんな味?と聞かれると一言で説明するのが難しい?具材がとにかく雑多に入っている印象がありますよね。そんなちゃんぽん、無性に食べたくなることありませんか?
本日は長崎定番料理、「長崎ちゃんぽん」のお話です!

お家でちゃんぽん!長崎の家庭の味

長崎に嫁ぐ嫁の必須料理?

東京の浅草近く蔵前に住むBさんは五反田のITベンチャーのディクター。平日はなんだかんだと忙しく、ゆっくり自炊をする時間もありません。土日の半分は用事で潰れてしまい・・・最近は旅行にも行けておらず、仕事に終われ気味。近所のカフェで朝のコーヒーを飲むのがルーティンなのですがコロナになって2年、通勤は週半分になりお家時間を過ごす日々・・・。年齢的にも周りはどんどん結婚してしまい、ちょっと焦りを感じ初めて辛くなることも。婚活アプリも頑張ってはいますが、なかなか理想の相手や生活がイメージできず婚活疲れも・・・。

そんな中、親友がついにめでたく結婚することになり、九州に引っ越ししてしまうと判明・・・。
唯一の飲み友がいなくなってしまうので凹んでいたところ、親友提案で週末はとことん飲もうということになりました。そこで、友人宅で「お家飲み」をすることに・・・。

「かんぱーい!おめでとう〜!」
「いやーA美が結婚とはねえ。東京を離れるなんて寂しくなってしまうよ」
「今日はとことん付き合ってね!」

「あ、そうだご飯ちょっと欲しいよね」
「・・・uber eatsでも頼む?」
「残り物でもいい?私、作るよ。待ってて!」

長崎出身の友人は、なんとパパっと美味しそうな「長崎ちゃんぽん」を作ってくれたのです。

「わあ!これ、ちゃんぽん!?」
「私、●●―ハットのしか食べたことないわ。すごい、店みたい」

「野菜たっぷりでヘルシーなのよね!いいね、これ」
「ダイエット中だからありがたい!」

「そういえばハワイでも長崎ちゃんぽんのお店があったような。」
「そうそう、アメリカ人に実は結構人気なのよね。」

関西出身のBさんはちゃんぽんを家で食べるという習慣はなく・・・冷凍食品は知っていたものの、お家で本格長崎ちゃんぽんは新鮮でした。
冷蔵庫の残り物整理をしながら野菜がたっぷり食べられる_ちゃんぽん。
ラーメンを食べたいけれどカロリーが気になる女性にもおすすめの料理なのです。

「野菜炒め感覚で簡単にできてしまうよ!」
「これはスープはどんな風に作るの?」

長崎地方ではお嫁入りすると覚える家庭料理なのだそう。
聞くと、それぞれの家庭によってその味つけや具材が微妙に違うようです。
A美さんは、鶏ガラでスープを作る方法を教えてくれました!

歴史も具材も多種多様、ちゃんぽんの深い味わい

スープに具材たっぷり!長崎ちゃんぽんの歴史


長崎ちゃんぽんの歴史は遡ること明治時代。

元々は中華料理店「四海樓」の創業者が中国人留学生のために作ったまかない料理だったようです。それらが「美味しい!」と評判になって街に広まり、長崎を代表する料理にまでなったと言われています。具材は実にさまざまで、豚肉、アサリ、エビなど魚介類も入り、お野菜はキャベツ、人参、もやしなど。そしてトッピングにキクラゲやなると、刻んだかまぼこが入っているものが多いです。
実は、中に入れる具材は香味野菜以外ならなんでも良いそうで、冷蔵庫の残りものを使ったり、卵を入れたりしても美味しいです。
麺は小麦粉にかんすいを加えて作ったものではなく、「唐あく」を加えて作られているのも特徴です。また、食べ終わった後のスープが美味しいのですが、鶏ガラベースのスープか豚骨ベースかはお好みで。味噌やカレー味のスープがある店もあるようですよ。

〝ちゃんぽん〟という言葉の由来

「ちゃんぽん」と一般的に私たちが使う場合は「一緒にして混ぜる」とかそんな意味合いで使うことが多いですよね?
Bさんたちは結局、朝までその日は飲み明かしたそうですが・・・よくあるのが「日本酒とウイスキーとワインを一緒に飲む・・・」と言ったようなお酒のシーンではないでしょうか。
まさに長崎ちゃんぽんの具材やスープ、色々なものがごちゃごちゃとまぜられている点にも当てはまりますね。
そのほかには、中国は福建語で「喰飯」(シャンポン)といわれるもので、それが訛って「ちゃんぽん」になったとか、ほかには、鐘の音を表す「チャン」と太鼓の音「ポン」、ポルトガル語で「チャンポン」(ごちゃまぜ)という言葉からきたという説もあります。
いずれにしても響きが独特なので、印象に残る言葉ですよね。

そうだ、長崎に〝ちゃんぽん〟食べに行こう!

友人が作ってくれた手作りちゃんぽんを食べた後、長崎の歴史の話などを聞いたBさんは「長崎ちゃんぽん」について興味を惹かれたと言います。特に、この〝ちゃんぽん〟という言葉です。
英語の「ミックス」なのか、日本語の「合わさる」なのか・・・。
全て具材が異質なのに、それぞれ個性を損なうことなくうまく調和しあって全体として美味しい料理・・・「長崎ちゃんぽん」を観察してみると意外な気づきもあったのです。

時代はダイバーシティー。
長崎は異国情緒があり、様々な文化が混ざり合っている土地だと言うところも独特の魅力があります。Bさんはふと、長崎に行ってみたいな・・・なんだかパワーをもらえそうな・・・そんな気がしました。
「異質」との出会い・・・それらこそ、自分の良さに気づくきっかけではないでしょうか?
極端な例えではありますが、例えばもしもあなたがちゃんぽんの中に入っている「かまぼこ」だったとして、「なんでかまぼこがここに入るの?」とか「かまぼこのくせに」とか言われたりしても、
きっと「他の具にはできない、自分にしかできないものがある」と、主張したいと思いませんか?
・・・「ちゃんぽん」に、なくてはならない存在・・・。

ベンチャーで忙しく働いて、仕事もプライベートもこれから先どうなるんだろう、「私の良さ」って何なのだろうなあとかここ最近はずっと悶々としていたBさん。
友人とのほっこりおうち時間でひょんなことから「長崎ちゃんぽん」を食べ、長崎出身でもないのにその懐かしい味に惹かれて。ちゃんぽんについて知ることでまさか自分という存在を考えるきっかけにもなったようです。
「次の出張で九州に行く時は長崎に行きたいです。そして、ちゃんぽん食べに行きたいです!」
Bさんは、スッキリととてもいい笑顔になっていました。

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いかがでしたか?
「長崎ちゃんぽん」、奥が深いと思いませんでしたか?雑多な具材と濃厚スープ。
あなたは・・・麺なのか、スープ役なのか、はてまた具材のキクラゲなのか・・・。そんなふうに考えるのも面白いかもしれませんね。
同じ長崎県でも、ここ、佐世保エリアはさらにアメリカンカルチャーやサブカルチャーがミックスされ、個性が玉石混交混じり合っている雰囲気があります。そしてそれぞれを受け入れる雰囲気もあります。そんな街で暮らすこともちゃんぽん風なのかもしれません。
佐世保にも長崎発祥のちゃんぽん有名店もあります!ぜひ行ってみて欲しいです。

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「住まいリングさせぼ」編集部長

橋本鎌嗣(ニックネーム:もっちゃん)
「住まいリングさせぼ」編集部長

佐世保生まれ、一児のパパ。サイト監修者であり、佐世保・小値賀「海風の国」観光マイスター。宅地建物取引士の資格も有し、不動産や住まい、暮らしのアドバイスも。「佐世保に住もうよ!愛する地元の魅力をもっと伝えたい!!」

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