住まいのことはMr.アーキに聞け!~介護リフォーム

 

【Mr.アーキ】
今回は、介護リフォームについてお話しますね。

【Qoo】
介護のためのリフォームというと、手すりをつけたり、段差をなくす工事とかですか?

【Mr.アーキ】
ご年配の方からリフォームのお仕事をいただく際に、多くの場合、将来に備えてトイレや玄関、浴室に手すりを取り付けられるように下地を入れておいてほしいとの依頼を受けます。
将来に備えるのはとても良いことですので、現場に伝えて準備をしますが、多くの場合、住設機器メーカーさんが推奨する位置に下地を入れたり、色々な前例を調べた上で施工することになります。可能な場合は、実際に使用される方に現場に同行してもらい、便座に座って手を伸ばしてもらったり、浴槽に入ってもらったりして、トイレに浴室、玄関など、それぞれにおいて取付個所の確認をするようにしています。最終的には、お施主様に確認をした上での取付位置の判断になります。

【Qoo】
手すりの位置って、身長や体格によっても変わってきますよね。

【Mr.アーキ】
そうなんです。私が携わるケースでは、現在、健常である方が将来の為に準備をすることが多いのですが、この“将来の準備”について、皆さんに理解しておいて欲しいことがあるんです。
それは、実際に介護が必要になった場合、介護を受ける方の体力や筋力、健康状態により、手すりの位置などを、再チェックする必要があるということです。ですからその際には、ケアマネージャーやかかりつけのお医者さんに相談し、適切な位置に設置する必要があります。
介護リフォームとは、介護が必要な方のために、家庭内での事故がないよう、安全で快適に生活できるように、また介護者が介護しやすい環境をつくることが目的とされます。
つまり、リフォームすることによって、自立度を高めることも大きな目的になります。また、そうすることによって家族の心にゆとりが生まれることも期待できるんですね。

【Qoo】
介護のためのリフォームって、手すりを付けるだけで簡単なことのように思っていましたが、なかなか奥が深いんですね。もともと付けていた手すりがあるために、車いすがトイレの便座まで近づけられない、といったことを聞いたことがあります。

 

【Mr.アーキ】
介護リフォームについて掘り下げてみると、一般のリフォームより難易度が高いことが分かります。私も3回ほど介護リフォームをした経験がありますが、いずれもお客様のケアマネージャーさんの意見をベースに計画を立てていきました。介護を受ける方の身長や体力、筋力、利き腕、補助具の種類、介護人の立ち位置など、とても私一人では気が付かないポイントをケアマネージャーの方がチェックされていました。
今後も介護が必要な方や、ご家族の方から依頼があった場合には、ケアマネージャーさんのアドバイスを受けることになるでしょう。もし、ご自身または身内の方が介護が必要になった場合、必ず相談できるケアマネージャーさんを見つけてください。また、設計においては、福祉住環境コーディネーターの資格を持った方に依頼するのも良いかと思います。
人生100年時代と言われる昨今、将来を見据えた住環境作りは非常に大切です。日々の自宅内での生活をちょっと意識してみても良いかと思います。