住まいのことはMr.アーキに聞け!~高性能住宅が18年経つと

 

【Mrアーキ】
先日、中古住宅の購入を検討されている方の相談を受けたんですよ。

【Qoo】
今回はどんな物件だったんですか?

【Mrアーキ】
築18年で、相談者はリフォームと床下エアコンの設置を希望されていました。

【Qoo】
床下エアコン?あんまり一般的じゃない印象ですが、どういう理由で必要なんですか?

【Mrアーキ】
建物自体、基礎断熱をしているとのことで、床下の空間に暖気や冷気を送り込み、空調が出来るのでは?という理由からです。実際に図面を拝見してみると、確かに基礎の内側に断熱が施されていました。
その他にも色々と調べてみると、桁上断熱であったり、当時では珍しい樹脂とアルミの複合サッシで、ガラスはペアガラスを使用しています。ぱっと見た感じ、ZEH(ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準に近いくらいの断熱性能ではないかといったところです。

【Qoo】
ZEH(ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)といえば、以前教えていただいた、“使うエネルギー≦創るエネルギー”を実現する、高性能住宅のことですよね?
最近の基準だったと思いますが、新築の物件じゃなくて18年も前の物件でも、そんな高性能のものがあるんですね。

【Mrアーキ】
そうなんですよ。昨日、実際にその家の調査に行ってきたんですが…。

写真はイメージです

【Qoo】
どうでした?

【Mrアーキ】
まず、家の中はカラッとしていて、北側の洗面所やお風呂に行きましたが、カビ臭さなど一切ありません。
ほとんどの中古住宅は、北側の水回りや押入や床下をのぞくと、カビのにおいがするのですが、その家は全く感じませんでした。床下もカラッと乾いています。図面どおり、基礎断熱が施されていて、基礎と土台の間のパッキンを気密型にしているようです。サッシのガラスの縁を見てみると、微妙な結露の跡(カビの跡)はありましたが、極少ない結露だったのでしょう、とてもきれいでした。
18年も前にこの仕様とは、設計士の方、住宅会社の方、かなり勉強していたと思われます。重力換気がしやすいような間取り、吹き抜けの位置、北側に階段を設けて上部に窓を設置するなど、とても素晴らしいと感じました。多少、床などの表面的な痛みはありましたが、建物自体は非常に健康体といったところです。「性能が良い家は年数が経つと、こういう状態になるのか」と改めて感心しました。
結果としては、特に大きな修繕というリフォームは必要なし!でした(…商売的には残念なんですけど)。床下エアコンを設置する場所についてと、床下エアコンを設置する場合は、熱交換換気による換気と空気の循環をセットにすること、夏用のエアコンを階段の吹き抜けの上に設置することをお勧めしました。相談者はこの結果に、とても安心され、床下エアコンと換気システムの検討をされるとのことでした。

【Qoo】
高性能住宅は年数が経っても、性能が高いって事が証明されんですね。建物の傷みも少ないって事は、長持ちするってことですしね。

【Mrアーキ】
そうなんですよ。なにより快適に暮らせるってことですからね。先ほどZEH基準と言いましたが、最も分かりやすい数値はUA値(外皮平均熱貫流率)です。

【Qoo】
UA値は「エアコンの大きさの話」で、教えていただきましたよね。

【Mrアーキ】
そうでしたね。UA値は家全体の外部に面している面積(外皮面積)に対して、どれくらいの熱量が外に逃げているかを表した数値で、低ければ低いほど、断熱性能が高いということになります。
現在、住宅を検討中の方は是非、住宅会社の方へ「UA値はどのくらいですか?」と確認しましょう。九州なら0.6kwh/㎡以下が望ましいです。そして日射遮蔽などを考えた設計も大切です。
住宅は大切な財産、資産ですので、しっかり勉強して良い住まいを手に入れていただきたいですね。大したコストもかかりませんから。