⼦どものSNS利⽤でトラブル増加︕どんな対策と対処をする︖

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親子で楽しくSNSを利用できる方法が知りたい!

近年広がるネットの世界、子どもたちにとって情報や友人と繋がる便利なものである一方、トラブルが増加していることから目を背けてはいけません。

子どものSNS利用によってもたらされる仲間外れ、詐欺被害、性被害などが報告されており、その問題はかなり深刻で変化していく現代でSNSを正しく活用するためには、保護者や子どもにとっても適切なリテラシーが必要です。

本記事ではSNSの利用方法やマナー、トラブル防止の対策と対処法について解説します。

子どもに教えておきたいSNSのマナー

SNSは利用方法次第で生活を豊かにする一方、リテラシーやマナーが欠けるとトラブルの原因にもなるため、まずはSNSを安全に利用するためのマナーや考え方をきちんとおさえておきましょう。

⼦どものSNS利⽤のメリット

SNS利用は子どもたちにとって多くのプラスの側面を持っています。
新しい情報を得たり、友人とコミュニケーションをとったりと便利なツールでありながら、学びや自己表現の場になることから、子ども自身の世界を広げてくれる素晴らしい存在でもあります。

そのなかでも特に子どもに影響を与える大きな4つのメリットをピックアップして紹介します。

学習と知識が広がる

SNSには、子どもたちが日常生活でなかなか接触できないような、学習リソースや専門的な知識を気軽に得られるツールで、例えば、科学や歴史、芸術分野の情報に加え、趣味や興味のある分野での最新情報をキャッチすることができるため、学校の授業を越えた幅広い学習体験を得られます。

また、SNSには世界中の人々が投稿した情報が存在するので、多角的な視点を養うきっかけにもなり、子ども自身が興味を持つ内容について調べることで自発的な学習態度が促され情報の取捨選択や信頼性を見極めるリテラシーを養うことにも繋がります。

学習意欲が高まり、自分のスキルや知識を深められる点は、子どもがSNSを利用する非常に大きなメリットと言えるでしょう。

コミュニケーションスキルの向上につながる

SNSでの交流は、子どもたちにとってコミュニケーションスキルを高める機会にもなります。
友人や家族とのメッセージのやり取りを日常的に行うことで、感情の表現方法や言葉の選び方を学ぶことができます。

また、スタンプや絵文字の使い方を通じて、非言語的な表現方法も身につけやすくなります。
SNSでは時に相手の言葉を適切に理解し、誤解なく意思疎通するスキルが問われるため、社会でのコミュニケーション力を養う場ともなります。

さらに、SNSを通じて異なる年齢や文化を持つ人々と交流する機会があるため、相手の立場を尊重しながら意見交換する経験も得られることで、将来社会でスムーズな対話にも役立つ土台となることも期待されます。

自己表現の場を持てる

SNSは、子どもたちにとって自分自身を発信する場でもあります。
好きな趣味や関心をテーマに投稿したり、自作の絵や作品をシェアすることで、表現の喜びや自信を得ることができ、自己表現の場が与えられることで創造力が発揮され、個性を伸ばす機会が増えるのはSNSならではの大きなメリットです。

また、多くのSNSにはフォロワーやコメント機能があり、自分の発信したものが支持という他のユーザからの反応で自己理解や自己肯定感も高まり、さらなる表現意欲が湧いてくることもあるでしょう。

このように、SNSでの自己表現は創作意欲の向上や自己成長の一助になると共に、将来の自己実現への第一歩となる可能性も秘めています。

リアルにはない新しい繋がりを持てる

SNSは、子どもが共通の趣味や価値観を通じた新しい繋がりを持てる場にもなります。
例えば、同じアニメやスポーツ、音楽に興味を持つ仲間と出会うことで、学校や地域に縛られない新たな交友関係を築くことが可能です。

これにより、子どもたちは互いに励まし合い、知識を交換し、サポートし合うネットワークを形成し、異なる地域や国の友人と繋がることで、多様な価値観や文化背景に触れられるのも貴重な経験になるでしょう。

SNSでの交流を通じて広がった友人関係が、やがてリアルな場での友人関係にも発展し、子どもたちに多様な人間関係を築く力が養われることで、人との対話や情報交換が成長の刺激になり、新しい挑戦や目標へと意欲をかき立てるきっかけにもなります。

⼦どものSNS利⽤のデメリット

SNSは子どもに新たな学びや交流の場を提供する一方で、デメリットも多くあります。
そのなかでも特に子どもに影響を与える大きな4つのデメリットをピックアップして紹介します。

依存性の問題

SNSは刺激的な内容が多く、常に新しい投稿が流れてくるためについ長時間見てしまいがちです。

特に、子どもにとっては友達とのやり取りや「いいね」の数が気になり、SNSを頻繁に確認する習慣になってしまうことで、学業の時間が減少し集中力が削がれてしまう可能性があります。

また、長時間利用が当たり前になると、SNSがないと落ち着かない、手持ち無沙汰になるなどの依存症的な症状が現れることがあり、こうした依存を防ぐには、SNSを利用する時間や頻度を家族で話し合い、計画的に使う習慣を促すことが大切です。

人間関係のストレス

SNSでのやり取りは、対面のコミュニケーションと違って表情や声色といったニュアンスが伝わりにくいため、誤解を生む原因になりやすいものです。

例えば「いいね」を押さない、メッセージの返信が遅い、といった些細な行動がきっかけで、仲間外れやいじめに発展するケースもあります。特に、子ども同士の関係では、このような小さなきっかけで深いトラブルに巻き込まれ、長期間ストレスにさらされることも少なくありません。

SNSでの関係が原因でストレスを抱えないよう、子どもに他人への配慮や、オンラインとオフラインの違いについて指導することが重要です。

個人情報のリスク

SNSでの投稿には、思わぬ形で個人情報が含まれることがあります。
例えば、写真の背景に自宅の場所がわかる目印が写っていたり、位置情報が無意識のうちに共有されていたりする場合などがあります。さらに、子どもが自己紹介や趣味の投稿で名前や学校名を公開するなど、些細なことで個人が特定されしまうことも少なくありません。

こうした情報が悪意ある人々に利用されると、思わぬトラブルに発展する危険があるため、子どもが投稿する前に情報のチェックを行う習慣を持つよう指導が必要です。また、親もプライバシー設定やSNSのセキュリティ設定を確認し、家族で安全対策を講じるようにしましょう。

不適切なコンテンツの露出

SNS上には、年齢にふさわしくない暴力的、性的なコンテンツが含まれている場合が多々あり、子どもが意図せずアクセスしてしまうこともあり、また詐欺的な広告や虚偽情報も流れてくるため、未熟な判断力で不適切なサイトに誘導されるリスクもあります。

SNSのアルゴリズムにより興味を引く内容が無限に流れてくるため、閲覧制限のない状態ではこうした情報に繰り返し触れてしまう可能性があり、このリスクを減らすために、フィルタリング機能の活用や不適切なコンテンツに触れた際にすぐ相談できる環境作りを行っておきましょう。

⼦どものSNS利⽤による実際のトラブル


SNSは子どもに新たな学びや交流の場を提供する一方で、トラブルやリスクなども数多く持ち合わせているため、子どもを襲うリスクを理解しトラブルを避けるための指導が重要です。

実際に子どものSNS利用がきっかけで起こったトラブルを6つの例をあげて紹介していきます。

性被害

SNS上で見知らぬ人物と交流を重ねることで、子どもが性被害に巻き込まれる危険性が非常に高まります。

性被害は子どもに大きな心的外傷をもたらし、長期間にわたる影響を及ぼすこともあるため、こうした危険性について親子で話し合って予防策を徹底することが求められます。

子どもを性被害から守るには?

性被害から子どもを守るためには、まず親がSNSの危険性やリスクについてしっかり理解し、子どもがどのようにして安全にSNSを使うべきかを共に学ぶ姿勢が重要です。

子どもに対しては、知らない人からのメッセージには返答しないこと、プライベートな情報を公開しないこと、また「会わない・見せない・知らせない」という具体的な防止ルールを設けたうえで、利用するSNSやアプリの設定を確認し、親の管理下での使用を推奨することも大切です。

もしも被害に遭ってしまったら?

もし性被害の被害に遭ってしまった場合、子どもが迅速に相談できる環境づくりが重要です。
子どもが話をしやすいよう普段から安心して相談できる関係性を築くとともに、被害が発覚した際は、警察や専門機関、相談窓口に速やかに連絡しましょう。

また、証拠として会話内容などを保存し、後の調査に役立てることも大切です。子どもが安心してSNSを利用できるよう、日頃から防止策を確認し合うことが効果的です。

参照︓SNS利⽤による性被害等からこどもを守るには

仲間外れやいじめ

SNSの「いいね」やフォロワー数、コメント数などの可視化された数字は、子どもにとって承認欲求の一環となり、逆に仲間外れやいじめの原因に発展してしまうことがあります。

例えば、グループのやり取りでコメントが意図的に少なくされたり、いいねを押してもらえないといった小さなことでも、子どもは孤立感や不安を覚えます。

ネット上の嫌がらせは、物理的な距離に関係なく繰り返し起こるため、心に大きなダメージを残すことにも。こうしたリスクを防ぐためにも、SNSの使い方や、子どもが感じる不安について親が敏感に察知することが大切です。

高額課金やワンクリック詐欺

SNS上には広告やキャンペーンが頻繁に表示されるため、子どもがうっかりクリックしてしまうことで想定外の高額課金が発生することがあります。

中には、単なるクリックで課金契約が成立する「ワンクリック詐欺」など、子どもが知らずにトラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。

SNS上の詐欺は子どもたちだけで判断することが難しいです。
親が普段から課金に関する説明や対策を教え、子ども自身が判断力を持って広告やリンクのクリックに対する警戒心を持つことが望まれます。

ストーカー被害

SNS上で知り合った相手と個人的な情報を共有することで、ストーカー被害に巻き込まれるリスクが増加します。

特に投稿内容や位置情報の公開は、知らないうちに自宅や学校、遊び場といった個人行動が把握される可能性があり、思わぬ被害に繋がるので注意が必要です。

親はSNSの投稿設定を確認し、位置情報を公開しないことや、他人と個人情報を共有しないことの重要性を子どもに理解させなければいけません。

連れ去り

SNSを通じて知り合った相手と実際に会う約束をしてしまうことで、連れ去り被害に巻き込まれるケースも報告されています。

特に子どもは、SNS上でのやり取りを通じて相手に親しみを感じやすく、警戒心が薄れがちです。
SNSの相手が必ずしも善意の人物でない可能性を話し合い、会わないことや誘いには乗らないことを徹底させましょう。

親としても子どもの交流範囲やSNSでのやり取りに目を配ることが必要です。

違法アップロードなどの著作権侵害

SNSにおいて、他人の著作物を無断で使用したり転載することは著作権の侵害にあたります。

子どもはその行為の法律的な問題を十分に理解していないため、無意識のうちに著作権違反を犯してしまうことがあります。

SNSを使う際は、親として著作権の基本知識を共有し、写真や動画、音楽などに関する著作権について話し合うこと、違法行為に触れないためのリテラシーを身につけさせることが大切です。

子どものSNSトラブル対策と対処


子どもがSNSを安全に使えるよう、まずは親がしっかりとサポートすること、そしてトラブルに対処することが重要です。

ここからは、子どものSNSトラブルの対策と対処について4つを例にあげて解説していきます。

ペアレンタルコントロールの利用

ペアレンタルコントロールとは、子どもが利用するIT機器を保護者が管理するための機能です。
子どもがSNSを安全に利用するために必須の手段とも言えるでしょう。

具体的には、設定により子どもがアクセスできるアプリやサイトを制限したり、利用時間を管理することができます。また、フィルタリング機能で不適切なコンテンツに触れないよう保護し、必要に応じて通知を親のデバイスに送信する設定も可能です。

しかし、ペアレンタルコントロールはあくまで支援ツールの一つです。
ペアレンタルコントロールを実際に使用する際は親子で話し合い、子どもの意見も取り入れることが望ましいです。

ルールを一方的に押し付けるのではなく、子ども自身が安心してインターネットを利用できる環境を共に作ることが安全なSNS利用の鍵となります。

SNS利用時のルール決め

SNS利用のルールを家族で決めることで、子どもが安全にSNSを楽しめる環境の土台を整えることができます。

例えば、「実名や住所などの個人情報は投稿しない」「知らない人からのメッセージには返信しない」「トラブルがあればすぐ相談する」といった具体的なルールを設定することが効果的です。
これにより、リスクに備える意識が高まり、トラブルの回避につながります。

ルールを設ける際には、子どもの意見も聞き、親からの一方的な指示にならないようにしましょう。また、定期的にルールを見直し、必要に応じて変更することで成長や環境の変化に応じた適切なサポートを続けられます。

子どもの主体を信じてみる

親が子どもに過剰な制限をかけると反発心や疑念を生む可能性があるため、SNSの安全な利用を促すためには子ども自身の判断力を育てることも大切です。

そこで、子どもがある程度自分で判断できる年齢であるのならば信じて見守り、一定の自主性を持たせることもSNS利用のルールを効果的に機能させる方法の一つです。この場合、問題が発生したときや疑問が生じたときに、いつでも親に相談できる安心感を持たせるように心がけましょう。

親子間で信頼関係を築くことで、子どもはSNS利用に対して責任感を持ち、リスクを自ら回避する力を育んでいきます。

SNSの危険性を親子で話しておく

子どもが危機感を持つためにも、SNSのリスクや危険性について親子で話し合うことが大切です。

例えば、オンライン上でのいじめや誹謗中傷、個人情報の悪用といった実際の事例を共有し、子どもが抱えうるリスクを具体的に理解させます。

危険性についての知識があることで子どもは冷静に対応する力を身に付け、また、トラブルが起きた際の対処法や、相談窓口の存在をあらかじめ教えることで、万が一のときに適切なサポートを受けやすくなります。

親子でオープンに話し合うことで、SNS利用に対する意識が高まり、安全な利用環境を築くことができるでしょう。

⼦どものSNS利⽤状況/モバイル社会研究所より引用

モバイル社会研究所の「2022年親と子の調査」を見ると、SNSの利用時間は学年に応じて増加していること、同じくSNS利用率も増加することがわかります。
以下では具体的な数字を用いて詳しく見ていきます。

小学⽣低学年が10分、⾼学年が24分、中学⽣が72分

SNSの利用時間は、小学生低学年の利用時間が平均10分なのに対し、小学生高学年になると24分、中学生になると72分に増えています。

SNS利⽤率 小学⽣低学年は32%、⾼学年は53%、中学⽣は88%

SNS利用率も学年が上がるごとに増加することが調査で確認されています。

具体的には、小学生低学年では32%の子どもがSNSを利用しているのに対し、小学生高学年は53%と半数以上に達し、さらに中学生では88%と大多数がSNSを利用していることがわかります。
引⽤︓モバイル社会研究所「2022年親と⼦の調査」

まとめ

子どものSNS利用にはたくさんのメリットがありますが、目に見えないリスクも潜んでいます。

トラブルを未然に防ぐためには、親子でSNSの正しい利用法や危険性について理解を深めることが大切で、常にトラブルと背中合わせのネットの世界。しっかりと正しい情報を知り、家族間で共有しておきましょう。

記事を参考にペアレンタルコントロールやルール設定などを活用しながら、安全にSNSを利用できる環境を整えていきましょう。

「住まいリングさせぼ」編集部長

橋本鎌嗣(ニックネーム:もっちゃん)
「住まいリングさせぼ」編集部長

佐世保生まれ、一児のパパ。サイト監修者であり、佐世保・小値賀「海風の国」観光マイスター。宅地建物取引士の資格も有し、不動産や住まい、暮らしのアドバイスも。「佐世保に住もうよ!愛する地元の魅力をもっと伝えたい!!」

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