リビング学習とは︖さらに学習効果をあげるためのポイントも

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子どもが家で勉強しない
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どう家庭学習の環境を整えてあげれば良いの?

リビング学習という言葉を聞いたことがありますか?
スマートフォンやゲーム機が普及し、子どもにとって誘惑が増えている近年、子どもの家での学習習慣を高めるためにこのリビング学習が注目されています。

今回は、「リビング学習」のメリットとデメリット、リビング学習の効果を最大限高めるためのポイントをご紹介します。

リビング学習とは?

「リビング学習」とは、子どもが自室などではなく、リビングやダイニングなど家族の目の届く場所で行う学習スタイルのことです。

親の目が届きやすいことが学力向上につながるとさまざまなメディアでも注目され、その教育効果の高さが指摘されています。

もちろんリビング学習を取り入れるだけで頭が良くなるわけではありませんが、家庭学習の習慣づけという面では最適な方法です。

リビング学習のメリットは?

リビング学習を取り入れることで、勉強における家庭内での自然な流れが促進され、子ども自身も保護者も無理なく家庭学習を日常の一部として取り入れていことができていきます。

集中力が養われる

兄弟が本を読んでいたりお父さんがテレビを見ていたり、お母さんがキッチンで料理をしていたりと、リビングは必ずしも静かな環境ではありません。しかし、適度な雑音がある環境で勉強するからこそ、子どもの集中力は鍛えられていきます。

人の目が届くリビングで学習に取り組むことでほどほどの緊張感が生まれ、子どもが意識的に集中状態に入ることができ、普段から雑音がある環境に慣れておき、どんな場所でも集中して学習に取り組めるような状態をつくっておけば、家以外の場所でも安定した力を発揮できるようになるでしょう。

家庭学習が習慣化できる

リビングは家族が日常的に過ごす場所であるため、子どもは自然と勉強を生活の一部として捉えることができます。

特に、親や兄弟が見守っているリビングでは、学習が見える化されるのが大きなポイントで、この視覚的なフィードバッグが子ども自身に今、自分は勉強する時間だと認識させ、学習の習慣づけをサポートしてくれます。

親が進捗を見守ったり教えたりできる

疑問点を持ったり集中力が切れてしまったり、子どもが欲しいタイミングで声をかけてあげられるのが魅力です。

また、問題が解けた時や課題が終わった時に褒めてあげることで、学習に対する子どものモチベーションも上がっていくことでしょう。

家族間のコミュニケーションが増える

学習の様子がすぐに確認できることや、気軽に質問や相談ができる環境が作られることはもちろん、勉強が日常の一部として捉えられていくため、日常会話の延長として学習が存在するようになり、親子間の会話をさらに活性させていきます。

また、親の目線からすると子どもの興味・関心に気づける機会が増えるので、子どもを理解したより深いコミュニケーションを取るきっかけにもなっていくでしょう。

心理的な安心感

一人で部屋にこもって勉強するよりも、子どもたちはリビングで家族が近くにいる環境の方が安心感を持ちながら学習に取り組むことができます。
この心理的な安心感が勉強に対する抵抗感を減らし、習慣化へのハードルを下げることに繋がるので、子どもの家庭学習の定着に課題を感じている方はぜひ取り入れてみてください。

リビング学習のデメリットは?

さまざまなメリットがあるリビング学習ですが、その反面デメリットとなってしまう点もあり、気を付けておけば緩和できるものもあるので、リビング学習を取り入れる方は注意するようにしましょうね。

集中力が切れやすい

親の目があり適度な緊張感を持てるリビング学習ですが、リビングの状況によっては集中力が切れやすいこともあります。

例えば、テレビの音が大きかったり照明が勉強に適した明るさではなかったり、家族のお喋りが雑音になってしまっていたり。子どもがリビング学習に慣れていないと、このような条件が集中力を途切れさせてしまう原因にもなり得るでしょう。

テストやオンライン授業など、静かな環境が必要な時は自室での学習に切り替えたりするなどの対策がおすすめです。

リビングの使用に制限がかかる

リビングは本来家族がリラックスしたりくつろいだりするための空間です。
しかし、子どもの勉強の場として使うことで気を使わなくてはいけないため、音や動き、時間などのあらゆる場面で制限が生まれてしまう可能性があります。

そのほかにも、勉強道具を広げることで家族のプライバシーが制限されたり、リビングの雰囲気が変わって過ごしずらくなることもあります。

ルールを決める

家族全員がリビング学習に対する理解を深め、協力し合うことである程度解消できますが、リビングを共有スペースとして上手く使いたい場合は、勉強時間やリビングの使用について細かくルールを決めておくと良いでしょう。

プライバシーが確保しにくい

リビングは常に誰かが出入りする場所であるため、完全に一人で長時間勉強に取り組むということはできません。特に思春期の子どもにとっては1人で集中したい・自分で考えたいというニーズが強くなるため、リビングではプライバシーが十分に確保されていないと感じてしまいます。

また、家族に見られていることでプレッシャーを感じることもあります。
例えば、オンライン授業での発言を聞かれる、パソコンでの調べものを覗かれるなど、家族に見られていることの気まずさや恥ずかしさから学習に対する自由度が下がってしまうことが考えられるでしょう。

このようにプライバシーの欠如がストレスの要因になるため、子どもの性格や学習スタイルに応じて適切な学習環境を整えることが大切です。

親が干渉しすぎてしまう可能性がある

リビング学習は家族の目が近い反面、親の干渉が行き過ぎてしまう可能性があります。すぐに学習状況をチェックできるのはいい事ですが、子どもの進捗や理解度を逐一チェックしたり、頻繁にアドバイスをするなど、過度に干渉をしすぎると子どもの自主性を損なってしまうかもしれません。

また、自分で考えたり課題を解決する機会が減ると、学習に対する意識が低下してしまうこともあります。

リビングでの学習は親子の距離が近い分、サポートと干渉のバランスに注意するようにしましょう。

リビング学習の効果をあげるためのポイント

リビング学習のメリット・デメリットを踏まえ、リビング学習を取り入れようと思っているご家庭では効果を最大限高めるためのポイントをぜひ押さえておきましょう。

集中力を妨げない

リビングは家族が集まる場所なので、会話やテレビの音、家族の動きなど、集中力を欠いてしまう要因が多く存在します。せっかく学習への時間を確保しても、集中できていなければ学力向上は見込めません。

リビング学習をしている間は音を最小限にするルールを設ける、学習スペースをきちんと確保する、家族の理解・協力を得る、適度に休憩を入れるなど、リビングというオープンな空間でも子どもが集中力を保てる対策をしておきましょう。

気持ちを切り替えやすい環境をつくる

リビングは本来家族がリラックスして過ごす場所のため、子どもの学習の場として使用する時は気持ちを学習スイッチに切り替えやすい環境をつくってあげましょう。

おすすめの方法はくつろぎ時と学習時の空間を明確に区別すること。
例えば、学習時に使う机と椅子を決めておく、照明の明るさを変える、人の出入りを制限する、家族も学習や読書に取り組むようにするなどがあげられます。

オンとオフがスムーズに切り替えられるようにメリハリをつけた空間作りを意識してみてください。

親が干渉しすぎない

子どもが勉強していると、何をやっているのか、どれくらい進んだか、遊んでしまっていないかなどついつい気になってしまいます。

しかし、過度な干渉は子どもの自主性を損なう原因となり得ます。
特に距離が近く感じるリビング学習では、保護者側がしっかりと距離の取り方をコントロールしてあげるようにしましょう。

学習環境を整える

基本的なものだと、子どもが長時間集中して取り組めるのに適切な高さの机と椅子、手元を明るく照らせるスタンドライトなどがあげられます。

また、すぐに勉強道具を取り出せ、終わったらすぐに片付けられる収納を準備することも効果的でしょう。

学年に応じたリビング学習にする

低学年の子どもには、親がしっかりサポートできて家庭学習の定着に繋がるリビング学習を主に、高学年であれば子どもの自主性を尊重できるようにリビング学習と自室での学習を組み合わせるなど、学年に応じた対応をしてあげるように心がけておいてください。

まとめ

今注目を集めているリビング学習いかがでしたか?

リビング学習にはさまざまメリット・デメリットがあります。
ご家庭で取り入れたらどんな効果がありそうか、子どもの学習について今一度家族で話合ってみてください。

上手に利用できれば、子どもの学習意欲、能力を活かせる心強いツールになってくれることは間違いありません。

子どもの家庭学習の習得に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!

「住まいリングさせぼ」編集部長

橋本鎌嗣(ニックネーム:もっちゃん)
「住まいリングさせぼ」編集部長

佐世保生まれ、一児のパパ。サイト監修者であり、佐世保・小値賀「海風の国」観光マイスター。宅地建物取引士の資格も有し、不動産や住まい、暮らしのアドバイスも。「佐世保に住もうよ!愛する地元の魅力をもっと伝えたい!!」

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