近年の日本は異常な暑さ。命を守る暑さ対策はできているでしょうか?
過去のデータと比べても最高気温が30℃以上となる「真夏日」、35℃以上となる「猛暑日」が多くなり、その様子は連日メディアでも報道されています。
2023年7月には部活帰りの女子中学生が熱中症で亡くなるという痛ましい事故もあり、部活や登下校など、子どもたちに対する熱中症対策も見直され始めました。
今回は、夏本番に向けて家や外での暑さ対策や子どもの熱中症を予防する具体策などをご紹介していきます。
夏を思い切り楽しめるように、熱さや熱中症に対する正しい知識を身に付けておきましょう。
目次
家や外でもしっかり暑さ対策
毎年最高気温を更新するなど、異常気象ともいわれる近年では、家の外でも中でもしっかりとした暑さ対策が必要です。
これから紹介する基本的な4つの対策を心がけましょう!
しっかりと水分をとる
熱中症対策のなかでも基本となるのがしっかりと水分をとることです。
これは多くの人が取り組んでいることだと思いますが、実は正しい方法は知らない方が多いです。
のどが渇く前に飲む「先制飲水」
1日1.2L+aの水分補給が必要
汗をかいたら塩分も補給する
などのポイントを押さえて、正しく、そして効率の良い水分補給を意識しましょう。
特に、水分補給は気掛けているのに熱中症になったことがあるという方は、塩分補給も意識してください。
汗をかくと体内の水分とともに塩分やミネラルが失われ、さまざまな熱中症の症状を引き起こすことがあります。スポーツドリンクや塩、塩分タブレット、ゼリー飲料、梅干し、塩昆布などを一緒に持ち歩くのがおすすめです。
適切なクーラー利用
室内にいても油断は禁物!
総務省消防庁によれば、2017年から2019年の熱中症発生場所の3割から4割は敷地内全ての場所を含む住居となっています。
屋内にいると安心感から温度管理や水分補給を怠ってしまいがち。
省エネが叫ばれている近年ですが、クーラーは適切に利用してください。
室内熱中症の対策ポイントは、
温度と湿度を気にする
クーラーや扇風機を活用して室温を適切に保つ
こまめな水分、塩分補給
適度に休憩をとる
生活リズムを整える
体を暑さに慣れさせる
自分や家族の体調を気に掛ける
などがあります。
特に子どもや高齢者は室内での熱中症を起こしやすい傾向にあるので、今一度ご自宅の熱中症対策環境を振り返ってみましょう。
直射日光を避けこまめに日陰で休憩
熱中症の一種に日射病があります。
これは強い日差しを浴びた場合に発症するので、特に屋外にいる場合は直射日光を避け、こまめに日陰で休憩することが大切です。
長時間にわたって直射日光を浴びることで、脱水や電解質など、体内のバランスが崩れて症状が引き起こされます。
帽子や日傘の着用
日陰の利用
こまめな休憩
日当たりが強い日はできるだけ外出をさける
などを意識し、体温調節のサポートに役立ててみてください。
子どもはこのような調節が上手くできないので、ママパパがしっかりサポートしてあげてくださいね。
通気性の良い服を着て帽子など日除け対策
熱中症対策には服選びも重要です。
以下のポイントを参考に、ご自身やお子さんの服装を見直してみましょう。
通気性の良い服装
気温の高い場所や直射日光が当たる場所にいると体温が上昇してしまいます。
そのため、綿や麻、ポリエステルなど、通気性の良い素材でできた服を選ぶことがおすすめです。
また、襟ぐりや袖口などから風が入りやすい、ゆったりしたシルエットのものや肌着も吸水性や速乾性にも着目して選んでみましょう。
熱を吸収しにくい色
服を選ぶときは色にも注目してみましょう。
黒などの濃い色は熱を吸収しやすく、一方で白などの淡白な色は熱を吸収しにくく涼しさを保ちやすいです。夏はお出かけも多くオシャレしたいところですが、紫外線対策とのバランスも考えて服装を選ぶようにしてみてください。
子どもの熱中症を予防するには?
子どもは体温調節機能の未熟さや体内の水分量が多い事、地面からの照り返しの距離が近いこと、自己主張が難しいことなどから、大人より熱中症になりやすい傾向にあります。
これから紹介する7つのポイントに注意し子どもを観察してください!
気温と湿度を気にかける
子どもの熱中症を予防する基本として、気温と湿度の管理は外せません。
熱中症は気温が高いだけでなく、湿度が高いと発生リスクがあがります。
屋内でも気温と湿度はしっかりと管理し(3室温28度、湿度は50~60%位</spanが理想)、扇風機などを使って適切に保つようにしてください。
のどが渇いていなくても水分をとらせる
水分補給のポイントはのどが渇いていなくても水分をとるです。
普段はのどが渇いてから水を飲む方が多いかもしれませんが、特に夏や屋外など、熱中症が起こりやすい場面ではのどが渇く前に水分補給「先制飲水」を意識することが大切です。
また、子どもは自分ののどの渇きを上手に感じとれないため、30分に1回など時間を決め水分補給のタイミングをしっかり確保してあげましょう。
無理せず休憩をとる
子ども、特に乳児や幼児は遊びに夢中になってしまうため、無理せずこまめに休憩をとってあげることが大切です。遊んでいる最中でも、時間を決めて休憩や水分補給をしっかりと確保してあげましょう。
睡眠と食事を十分とる
大人と同様に、子どもの熱中症対策でも睡眠と食事は重要です。
バランスの取れた食事をとることで体力を保ち、熱中症にかかるリスクを軽減できます。特に水分を多く含む夏野菜や果物、汗をかくことによって失われた塩分の補給を意識してみましょう。
また、十分な睡眠は体力の回復、体温調節機能の働きをサポートしてくれます。
汗のかき方や顔色を観察しておく
子どもの熱中症対策には観察が大切だとお話しましたが、次のようなポイントに注意が必要です。
体温と汗
子どもの体温と汗のかき方を観察しましょう。
体温が上昇していたり、暑いのに汗をかいていないときは注意が必要です。
顔色と表情
顔色が赤くなっていたり、不機嫌そうにしている場合は熱中症を疑いましょう。
遊んでいる時に元気があるか、普段と比べて違う様子がないかも気にかけてあげてください。
環境に応じた服装を選ぶ
夏は屋外の気温が高く、屋内の気温とかなり差があります。
だからこそ、過ごす環境に応じて服装を選んであげることが重要となります。
通気性が良い
熱を吸収しにくい明るい色
吸湿性、速乾性がある
帽子で直射日光を防ぐ
などのポイントを抑えておきましょう。
また、子どもは汗をかきやすいので、着替えも何セットか用意しておきましょう。
熱中症対策アイテムを活用する
最後に熱中対策アイテムをご紹介しましょう。
対策をしっかりしておくことで、子どもの熱中症予防、そして健康を守ることにも繋がります。
冷却シート:首や額に貼ることで体温を下げる効果
冷却タオル:水で濡らして体に巻くことで体温を下げる効果
保冷剤:急な熱中症対策に
水筒:こまめな水分補給にスポーツドリンクなどがおすすめ
など簡単に手に入れられるものばかりなので、外遊びや旅行の前にはそろえておくようにしましょう。
まとめ
子どもは自分の体調の変化を上手にくみ取れないため、周りの大人がしっかりと管理してあげることが大切です。
出かける機会が増える夏、しっかりと暑さ対策をして家族の楽しい思い出をつくりましょう。
また、熱中症を疑うような症状が見られたときは、体を冷やすなどの応急処置を行ってすぐに医療機関を受診するようにしてくださいね!